業務の流れ

■設計業務の進め方
当事務所では基本的にどのような種類の建物でも取り扱いますが、一般的な規模の住宅を例に、業務の流れをご紹介します。
(大まかな要望を取り入れてくれたら、後はお任せで良いです、という方はそのようにお受けいたします・・・が、基本的には以下のような流れになります。長い時間を過ごす一生に一度の大きな買い物ですから、楽しみながらじっくり取り組んでいかれると良いと思います。)


wt3_next.gif




■ご連絡頂いてから初期のご提案まで
メールで簡単にご連絡を頂いたら、実際にお会いして、ご要望を伺います。その時点から1,2週間ほどいただき、法的チェックなどを行い敷地にどの程度の規模の建物が建つかおおよそのあたりをつけます。また、その後発生してくるであろう問題点をピックアップしていきます。

・まだ敷地が決まっていない場合は、可能であれば私たちとともに土地の選定にあたってください。敷地選びで悔しい思いをする確率は格段に減るはずです。より良い条件で選べれば、それだけで良いスタートを切ることができます。
(敷地の瑕疵、近隣問題については別項目で書きます。)
・大まかな枠組みが整理できた段階で敷地模型といくつかの簡単な住宅の模型を作成します。これはご提案というよりは、お客様のご要望を具体的なものにするための「たたき台」です。この時点では図面は作成しません。というのは、何畳の部屋が欲しいとか、具体的な数字が出てしまうとその部分にとらわれてしまうからです。むしろ、全体のバランスを考えながら骨格を作っていく段階です。模型は全体のバランスを把握しやすいツールなので、そういった意味からも模型を重視しています。

・そこから2,3週間ほどいただいて、敷地条件、新しい生活のビジョン、ご要望等を加味したご提案をさせていただきます。その上で、私たちと計画が進められそうかご判断いただき、御契約となります。場合によっては2,3回ご提案させていただく場合もございます。


wt3_next.gif




■基本設計
初期案をもとに基本設計を進めていきます。様々なご要望やアイディアを盛り込んでいくうちに案が変化していくことはありますが、ここはどんどんダイナミックに変えていくときです。1/100~1/50程度の模型をたくさん作って、視覚的にも理解しやすい形でお打ち合わせを進めます。並行して役所や検査機関との打ち合わせを行い、案の実現性を高めていきます。

・敷地の測量、地盤調査なども行います。資料がすでにあるといっても古かったり、測定ポイントが少ない場合など、改めて測量を行うことで安心して作業を進めていけるようになります。
・ある程度案が整ってきた段階で、基本設計図書の作成、構造の検討、設備の検討を進めていきます。その後、おおよその仮見積もりをし、予算額との調整を行います。
※測量、地盤調査が必要な場合は別途費用となりますが、手配はこちらで行わせていただきます。


wt3_next.gif




■実施設計
細かな仕様をどんどん決めていく時期です。床材とか外壁、内装、照明、トイレやお風呂といった設備機器、あるいは建具やサッシ、家具、外構に至るまで細かな点までお打ち合わせします。

・気になる商品や材料はカタログだけでなく実際のサンプルを取り寄せたり、時にはショールームなど行き候補を絞り込んでいきます。お客様も我々もここが大変で、それぞれの部分で選んだ物が、全体としてうまくまとまるように慎重に決めていく必要があります。
また、この段階で決まった仕様を図面に盛り込んだり、寸法の調整、あるいは構造や設備との取り合いなどを調整のうえ、実施図面、構造図、設備図の作成を行います。


wt3_next.gif




■業者選定、見積もり調整
業者選定にあたっては、お任せいただければ信頼できる工務店をいくつか選び、相見積もりをとります。場合によっては特命工事にして一業者のみと進めていった方がよい場合もあります。

・いくつものアイディアやご希望を盛り込んでいった場合、初期の案から膨れあがり、当初の想定から大きくずれた見積もりが出てくることもあります。このような場合、思い切って枝葉を取り払うように、案を整理することもあります。今まで見えていなかった無駄な部分に気づき、かえって案としては洗練されることも多いです。


wt3_next.gif




■確認申請業務(着工まであと少しです。)
見積もり調整の結果、案に変更が生じる可能性があることから、見積もり調整後に確認申請図書を作成し確認申請を出します。

・審査期間中は、実施設計時には決まらなかったことも順次進めていきます。例えばキッチン関係などショールームを回ったり、場合によってはキッチンの設計施工を行う会社とともにデザインを決めていきます。


wt3_next.gif




■現場監理
無事にお客様と工務店との契約を終えると着工の運びとなります。

・地鎮祭を行い、その住宅に関わる主要なメンバーが集まります。形式的なことだと省略される方もいらっしゃるようですが、これはやっておくべきです。お客様が自ら施工業者に顔を見せ、意気込みやこれから建てる家への熱意を伝えることが重要です。同時に上棟式も行った方がよいと思います。職人さんたちは素朴な感性の方が多いので、顔を合わせておくだけでもぜんぜん違ってきます。
・この段階からは現場に通いながら、図面だけでは決めきれないような所を職人さん達と打ち合わせながら決めていきます。ミリ単位の調整が必要な場合、詳細図などを作成しながら進めていきます。実際に家ができてくると、図面や模型ではわかりにくかったことが見えやすくなってくるので、色や作りつけ家具などの位置など微調整を行います。実際の空間が見えてくると、見積額の範囲内で修正が可能な箇所で変更が行われることもあります。
・現場監理業務は契約に入れたくない、という方もいらっしゃいますが、それは絶対におすすめできません。第三者のチェックの目を現場に持たせておくという意味だけではなく、細かな仕上がり、雰囲気、使い勝手が大きく変わってしまうことがあるからです。また、お客様のご要望や、工務店側の提案に伴う変更費用をきちんとチェックする必要があります。
・上棟後、役所または指定確認検査機関による中間検査、それから竣工間際に完了検査を行います。また同時期に設計者検査、施主検査、施工者による自主検査を行います。問題があった場合は直ちに適正な処置を行います。
着工から竣工まで5ヶ月前後かかりますが、この長いプロセスを地道に積み重ねていくと、無事竣工となります。最後は写真撮影をしたり、時にはお客様のご好意によりお披露目会(オープンハウス)などが行われることもあります。



そして鍵とともにお引き渡しとなります。


wt3_next.gif




■一年検査、五年検査、十年検査
建物が建ってもそこで終わりではありません。工務店の方と一緒に定期的に点検を行い、建物の不具合をチェックします。不良箇所があれば直します。また、設計には盛り込まれていなかった要素(家族構成の変化、新しいご要望)があれば、増築やリフォームの設計を行うこともあります。

ここでは住宅を例にとって業務の流れをご紹介しました。その他のアパート、マンション、店舗など別のケースなどはケースバイケースで考えていく必要があります。その他にもわかりにくい点がございましたら、お気軽におたずねください。